SSブログ

松下奈緒、NHK1年ぶり“凱旋主演”  あの紅白司会からドラマの主演抜擢へ 楽しみだ [人]

松下奈緒、NHK1年ぶり“凱旋主演”
SANSPO 2011.5.28 05:04

 また、NHKで松下奈緒の出演がみられる。「ゲゲゲの女房」の好演、高視聴率の確保、紅白での司会、とNHKでの評価は高かったから、再度、ドラマでのオファーがあっても不思議でない。個人的な感想では、ドラマでの松下奈緒よりも音楽家、ピアノニストとしての松下奈緒を見てみたいと思う。


◇ 松下奈緒、楽しむことが「ライブの魅力」



松下奈緒アーティストブック Scene#25

松下奈緒アーティストブック Scene#25

  • 作者: 細野 晋司
  • 出版社/メーカー: ヤマハミュージックメディア
  • 発売日: 2011/03/11
  • メディア: 単行本


☆内容紹介
 25歳の松下奈緒のすべてがつまったファン必携のアーティストブック!
NHKの朝の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』でのヒロイン役抜擢や、紅白の司会に起用されるなど、現在注目度ナンバー1の女優、松下奈緒のアーティストブック。パリへの音楽旅行やライブを中心とした写真に加え、舞台裏やオフショットなど素顔の松下奈緒も満載。最新アルバム『Scene#25』より、全10曲のスコアを本人コメント付きで収載。音楽や創作活動について語ったアーティストインタビューと、仕事やプライベートについて語った2本立てのロングインタビューでは、松下奈緒の内面に深く迫る。

[曲目]「ありがとう」ピアノバージョン/f/LUNA/「ゲゲゲの女房」組曲 NAZUNA/The Oasis Road/「ゲゲゲの女房」組曲 ふみえ/紅葉/春風色 for piano&cello/「ゲゲゲの女房」組曲 父の背中/旅人のテーマ/全10曲

『ラジオの魂』 小島慶子著(河出書房新社)を読んで [人]

 筆者はTBSラジオの毎週月から金曜日の13時から15時30分までの生番組のパーソナリティを担当しているフリーアナウンサー。TBSのアナウンサーであったが、2010年6月に退社し、フリーとなった。

◇ 小島慶子 キラ☆キラ のホームページ

 番組内容は、上記のホームページにより雰囲気をつかむことができるし、出演時間があわない場合にも、ポッドキャストで番組の一部を聴くことは可能。
 普段はどうでもいい話題をテーマに、様々な短い番組を織り交ぜながら、日替わりのレギュラーを相手にテーマに関するリスナーの反応メールとトークを売りにしている。なかでも、脚本があってなきがごとき、小島のフリートークが聴取者の支持を集め、番組は2009年4月に始めたが、半年で聴取率№1を獲得したという。これには伏線があり、小島が局アナ時代にやはりラジオ番組「アクセス」を担当し、この番組貢献で、1999年、放送界のアカデミー賞といわれる第36回ギャラクシー賞DJパーソナリティ部門賞を受賞している。唯の女子アナではなかったのである。現在は2児の母親でもある。

 さて、最近、小島慶子のその本領は3.11 14:46の本番中に起きた東日本大震災発生時の放送で発揮された。その模様は、TBSテレビの番組「情熱大陸」での小島慶子がテーマの映像で知った。緊急事態発生で何をしなければいけないということを、日ごろのフリートークの経験が十分に生きた放送となった様子がよくわかった。また、その翌週月曜日の放送の様子も、特別番組にしてサービスエリアである関東圏の被災状況、テレビがやっていない情報をいかに取り上げるかに苦心する様子が描かれていた。

 そしてこの本である。筆者が関心をもった点は2点である。一番目は何故、局アナを辞めてフリーとなったか。もう一つは、ラジオへの〝こだわり〟である。
 小島慶子という女子アナを知ったのは、2009年の5月ごろからの「キラ☆キラ」を聴き始めてからである。印象はこんな女子アナがTBSにいたんだ、という気持ちが強かった。そして、番組も含めて、この人も、注目されている女子アナだとわかったのは半年を過ぎたころであった。
そして、1年後退職してフリーへ。そして週刊プレイボーイに水着姿を披露するようになった。また、単発のテレビ番組にも顔をだすようになった。

 本の中で、ラジオとの関わり、女子アナとなった動機、そしてテレビ出演局アナとしての仕事、そして限界。局アナとしてのラジオとの出会い。その番組が「アクセス」。台本通りの言葉でただ番組を進行させる仕事に限界を感じていたときに、まかされたのが、「キラ☆キラ」である。自分の言葉で放送を仕切ってゆくと、局との軋轢がどうしても出るらしい。自分の個性を出して仕事、局アナの枠を飛び出して仕事をしたいという動機がフリーになった経緯が書かれていた。

 もうひとつラジオへのこだわりである。ラジオの命は、言葉と言葉以外の音がすべてである。その分、台本が重要であるかもしれない。FM番組でお気に入りはなく、ほとんど聴かないのは、台本通りの話で、面白味が全く感じられないからである。普通のAM局のほうが、面白いのは会話がそのものがうまい人たちが担当しているからだろう。名前だけ有名でラジオを担当している人は、ほとんどが棒読み。その点、すこしそれるが、このラジオ番組で異彩を放っているのが伊集院光である。かれのテレビの顔とラジオの肉声での言葉では印象が全くことなる。面白い人だ。小島もこの本のなかで伊集院光、三宅裕司の番組を中学・高校時代に聴いていて、影響を受けたことを記述している。
 テレビという媒体は、主流は映像であり、女子アナは容姿、服装まで制約を受けるらしい。もちろん発言内容も当たり障りなく、本音を封印しての受け答えに終始するのだという。見ていても面白くないのは、これが原因のようだ。そんな制約の多い媒体であるテレビより、より自由度の多いラジオが小島にとって、〝水を得た魚〟になっていったのである。そんなことが書いてあった。
 局アナ時代から積極的に他局への出演にもこだわていた小島である。ひそかにいつ出演するのか楽しみにしているのは、テレ朝の「徹子の部屋」とNHKの番組出演である。話題性からみて大いに可能性はあるとみている。
 「世の中って捨てたものじゃないよ」を信念にラジオにこだわって、自分の言葉を発信している小島慶子。
 「ラジオって捨てたものじゃないよ」とエールを贈りたい。


ラジオの魂

ラジオの魂

  • 作者: 小島 慶子
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2011/03/18
  • メディア: 単行本



向田邦子の恋文 向田和子著 新潮社 [人]

 この本は、向田邦子本人が、恋人宛てに書いた5通の恋文が主題の本である。恋文であるから読者を想定しての表現ではない、素の向田邦子の〝女〟としての部分を見せているノン・フィクションものであるといえる。著者は向田邦子の9歳下の実の妹である。
 この本の構成は1部で、向田邦子が恋人であるN氏宛ての手紙、N氏からの返信の手紙、そしてN氏の残した日記からなる。放送作家として認められ始め、忙しく原稿に追われる日々の合間を縫って、甲斐甲斐しくN氏のもとに通い世話をする向田邦子の姿が浮かび上がる。ちょうど、33,4歳ころであると書いてある。向田邦子の世話もむなしく、N氏の自殺でこの恋はおわるのであるが、それ以後の向田邦子の人生観、仕事観を大きく変えたことには、間違いない。
 2部で、この恋文を公に公開することになったいきさつや、妹からみた向田邦子について描写されている。浮かび上がってきた向田邦子像は、大変責任感の強い、男勝りの人であったこと、自分の幸福だけを追求することなく家族全体を思い、N氏とは添い遂げることができなかった理由などが推測として述べている。

 あとがきは、向田邦子を称賛してやまない爆笑問題・太田光が書いている。そんな太田の一文の中に向田邦子の生き方を集約して表現している。
〝向田さんのドラマを観ていて、男は女にかなわないと感じる、その根底には、向田さんの若き日の、この恋の経験がある。死んだ男は負けである。
 誇り、プライド、虚栄心、理想、夢。そんなものの為に男は人を殺し、戦争を起こし、自らも死ぬ。世界を壊すのはいつも男で、今まで戦争を起こした日本人の女は一人もいない。そんな、男が滅茶苦茶にした世界の後始末をするのはいつだって女だった。
 向田さんはいつも、そんな日本の男達と、N氏の弱さと、強がりを〝憎しみ〟と〝許し〟をもって包み込んだ。〟

 この本の中に、N氏が撮影したと思われる向田邦子の写真が収められている。どれも、美しい、女盛りを見事にとらえている写真である。プロカメラマンであるN氏の前で、一人の〝女〟の部分をさらけ出していた向田邦子をとらえているのである。この写真を見るだけでも一見の価値は絶対にある。N氏との死別以後に多くの作品を残しその名を文壇・放送界に残したが、N氏とのこの恋は、彼女の人生に大きな糧となっとことが、よくわかる本であった。
 向田邦子の作品は読んだことがないのだが、少し読みたくなった。



向田邦子の恋文 (新潮文庫)

向田邦子の恋文 (新潮文庫)

  • 作者: 向田 和子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/07
  • メディア: 文庫





向田邦子全集〈別巻2〉向田邦子の恋文・向田邦子の遺言

向田邦子全集〈別巻2〉向田邦子の恋文・向田邦子の遺言

  • 作者: 向田 邦子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/04
  • メディア: 単行本






向田邦子の青春―写真とエッセイで綴る姉の素顔 (文春文庫)

向田邦子の青春―写真とエッセイで綴る姉の素顔 (文春文庫)

  • 作者: 向田 和子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2002/08
  • メディア: 文庫



チャップリンの秘書は日本人だった 『チャップリンの影』 ~日本人秘書 高野虎一~ 大野裕之著 [人]

 あの天才喜劇王〝チャップリン〟の秘書を18年間も務めていた日本人秘書「高野虎一(こうのとらいち)」のノン・フィクションのストーリーである。高野は、1885年生まれで、1900年に渡米。1904年に一時帰国し、1905年に再度渡米し、1916年にチャップリンの運転手の職につく。1921年に秘書に。1932年にチャップリンの世界一周旅行に同行して日本へ。1934年にチャップリン撮影所を正式に辞任。チャップリンは4歳年下であるから、27歳から45歳までの秘書を務めたことになる。

 この本は、高野の生涯を紹介しているので、当然ながら、秘書になる前の米国での生活、また秘書を辞めた後の生活についても記述している。内容的には、秘書時代よりもその前後の様子の記述が興味深い。日本の歴史的には、明治末期から、大正、昭和前期の時代に、このような日本人がいた、ということが一種の驚きである。そして何故18年も長きに渡って、チャップリンの側近中の側近でいられたのか。そしてなぜ辞めざるを得なかったのかの話は非常に興味深いものがある。
 高野の一生の勲章はチャップリンと過ごした時代であり、その後は日本で様々なビジネスを試みたがうまくいかないまま、太平洋戦争の荒波に飲みこまれ、米国にいた日本人は、敵国人という理由で、収容所に1941年12月より1947年9月の仮釈放までいた。この時の高野の様子が生々しい。米国は自由な民主主義の国というイメージがこの辺りの記述をみると、全くそうでない国であることがわかる。この収容所への隔離は、一世、二世、家族も含めた日本人全部であるというところが、すさまじいのである。じつは同時期に、ドイツがユダヤ人に対して行った人種隔離政策を米国も日本人に対して行っていたのである。そして早期釈放の条件として、米軍の命令に無条件に従う者(=兵隊要員)は、直ちに釈放、その家族にも恩典を与えるというアメも用いていた。高野は結局、5年10ヵ月の収容所生活を経て釈放されたが、本国送還という措置と戦うことになった。高野は釈放後の余生のほとんどを、米国と広島で、米国国籍をはく奪された人の米国国籍の再取得にささげたことになる。最後は広島で86歳で亡くなったが、お墓は奥さんと一緒にロス・アンジェルスにある。
 自分のやりたいことを、日本の慣習に縛られずに実現しようとし、当時の最新の技術、自動車運転、飛行機操縦技術等を身につて、著名経済人の運転手を経て、チャップリンに出合った。そして過酷な収容所生活を経ても米国への畏敬、尊敬は変わらず、これに関わる仕事で天寿を全うしたのである。
 この本は、高野に関わった人々へのインタビューや世界中で公刊されたチャップリンに関する書籍などを原典して、様々なエピソード絡めて記述している。
 もっとも興味深く、高野の人柄を顕わしている記述は、最終章での広島での、40歳年下の女性との共同生活ぶりであった。洗練されたジェントルマンぶりを最後まで見せていた記述は、チャップリンの秘書をしていた誇りがそうさせていたのかもしれない。
 
 この本の中で気になった記述を掲載しておく。
場面は世界旅行でチャップリンの生まれ故郷ロンドンの貧民街を訪れたときのものである。
>>そんな幼い日の思い出にひたりながら、ふと草の上に、小さな子が駆け回っているのを見て、「自分がその幼児のように駆け回っているのを見たような気がした」。どういうわけか突然その母親が泣き始めた。見かねたチャップリンは、見知らぬ母親の側にかけより、優しい言葉をかけてなぐさめた。チャップリンは、そのまま数時間もその母子と公園で過ごした。
 その後、少年時代に通った孤児院ハンウェル・スクールを予告なしに訪問した。食堂に入って、かつて自分が座っていた4番の机を見つけた。
 少年時代、チャップリンにとってクリスマスとは、1年で1回だけオレンジを食べることができる日だった。ところが7歳のクリスマスの前日に、チャップリンは校則を破ってしまい、先生からオレンジを貰うことができず、その4番目の机で声を上げて泣いた。優しい友達は少しずつお菓子を分けてくれた。貧しいなかでもみんなでお菓子を分けあった日々を、チャップリンは生涯忘れることはなかった。
 高野虎一はチャップリンのロンドン訪問を、一言で「ノスタルジャック・ジャーニー」とあらわしている。いつのまにか「無感動になっていた」チャップリンの欲しかった「感情の刺激」は故郷にあった。
 極貧の少年期を過ごしたチャップリンと大金持ちの家に生まれた高野虎一。
 幼少期の傷を優しさに変えて世界的スターになった喜劇王と、過度の感傷を持たない唯物論者の秘書。
-こんな対照的な2人だからこそ、長きにわたってともにいられたのかもしれない。<<<<

尚、著者は、脚本家・演出家。そして日本チャップリン協会会長でもある。



チャップリンの影 ~日本人秘書 高野虎市~

チャップリンの影 ~日本人秘書 高野虎市~

  • 作者: 大野 裕之
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/12/25
  • メディア: 単行本



チャップリン自伝―若き日々 (新潮文庫)

チャップリン自伝―若き日々 (新潮文庫)

  • 作者: チャップリン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1981/04
  • メディア: 文庫



チャップリン暗殺 5.15事件で誰よりも狙われた男

チャップリン暗殺 5.15事件で誰よりも狙われた男

  • 作者: 大野裕之
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2007/11/28
  • メディア: ハードカバー



田中角栄の昭和 保坂正康著 [人]

 この本のキャッチコピーを紹介する。
 昭和の時代は3人の首相で総括できる。

 東条英機、吉田茂、そして田中角栄だ。
 
 田中とは、いったい何者だったのか?

 時代によってつくられ、時代をつくりかえた政治家。
 大衆の欲望を充足させた、悲しき代弁者。
 死したのちにも強力な「遺伝子」を残した絶対権力者-.
 昭和史研究の第一人者が異能宰相の軌跡を検証し、
 歴史のなかに正しく刻印する!!>

 著者は、昭和史に関する多くの著作物を残しているノンフィクション作家である。昭和史本は、著者の立つ位置により、右寄りであったり左寄りであったり評価が難しいのであるが、これまでの読んだ著者の本から言えば、どちらにも寄っていない捻じ曲げた主張がないところに共感できる。逆に言えば、史実を無理やり捻じ曲げた個人的な、あるいはある団体の主張を書いているだけの昭和史本が意外と多いのである。

 さて、この方の内容に戻ると、主題は「田中角栄」である。これまでおびただしい「田中角栄」本が出版されている。生前中はもちろん没後も新たな「田中角栄」本が出版され続けているのであるが、内容は大きく分けて、〝称賛本〟と〝批判本〟に分類される。この本はどちらでもない。「金権政治」の権化のように言われているから、そのことの意味を昭和史の中、位置付け、分析しているところが秀逸である。また、首相時代の中国やソ連との外交は、歴史上に残る業績として評価しているのである。

 話は変わるが、現在の民主党政権の議員の中には田中角栄の派閥出身者として小沢一郎がいる。現在は、しきりに「カネと政治」という文言で、野党、マスコミ、検察官僚から集中攻撃を受けて、強制起訴される局面に陥ってしまった。今回の検察がキバを向いた西松事件、陸山会事件をみていると、田中角栄が同じように失脚を余儀なくされたロッキード事件の推移とよく似ているのである。

 この本で印象に残る描写は、
>>そう思えばこそ自民党の中で、自らの派閥を拡充し、その力をもってこの政治闘争をなし崩しに融解し、自らの責任を問われないかたちにしようと考えたのであろう。あえて一言すれば、もし田中が政界、財界、官界の中にあって、政治資金をこれまでの自民党の領袖のように財界から集めていたら、田中はロッキード事件で引っかかることはなかっただろう。だが田中は財界、官界とは一線を引いて、自らの力で自らの才覚で、土地転がしや不動産売買(それも立法府にあって立法とからませて)によって政治資金をつくり、官僚を手なずけた。そういう意味では、田中はまさに日本社会の亜流そのものであった。つまり田中が言うところの「アメリカのメジャー」などから見ると、「何をやるかわからない男」と言うことになった。
 田中はその意味では、日本社会の亜流叩きのターゲットにされたのだ。亜流そのもの、つまり異端が正統の真似(まね)事をしても、用済みとなればいつでも使い捨てにされると言ってもいいかもしれない。<<

 つまり昭和のある時代にけじめをつけるための〝生贄〟にされたということである。
なお、現在民党政権が一部実施ている子供手当のような〝バラマキ〟政策は田中角栄が得意とした政策である。〝票〟を集める政策は昔も今も変わらないことを示している。

 この本は、短時間で田中角栄と何者という疑問に的確に応えてくれる良書であると思う。
田中金脈に関する描写が少なく、詳細を知りたい場合には立花隆氏の有名となった「田中角栄研究・全記録」を参照されたし。


田中角栄の昭和 (朝日新書)

田中角栄の昭和 (朝日新書)

  • 作者: 保阪 正康
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2010/07/13
  • メディア: 新書



田中角栄研究―全記録 (上) (講談社文庫)

田中角栄研究―全記録 (上) (講談社文庫)

  • 作者: 立花 隆
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1982/08
  • メディア: 文庫



田中角栄研究―全記録 (下) (講談社文庫)

田中角栄研究―全記録 (下) (講談社文庫)

  • 作者: 立花 隆
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1982/08
  • メディア: 文庫



田中角栄の真実―弁護人から見たロッキード事件

田中角栄の真実―弁護人から見たロッキード事件

  • 作者: 木村 喜助
  • 出版社/メーカー: 弘文堂
  • 発売日: 2000/09
  • メディア: 単行本



ロッキード事件「葬られた真実」

ロッキード事件「葬られた真実」

  • 作者: 平野 貞夫
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/07/25
  • メディア: 単行本



鶴になった老人 - 丹頂鶴の恩返し  高橋良治著 [人]

 この本は、北海道釧路市にある丹頂鶴自然公園(通称「鶴公園」)を舞台に鶴たちと一人の男との関わりを綴ったノン・フィクションの話である。

 特にこの公園を世に知らしめた出来事は、丹頂鶴の卵を人工で孵化させ、人工でヒナを育て、そして自然界に戻すことに成功したことである。そしてそれを成し遂げた人は著者である高橋良治氏である。この一連の出来事は、20数年前に、NHK特集「鶴になった男」で全国に放映され、大きな反響を呼び、その後何度も再放送された番組であったと記憶する。本の中でも触れているが、丹頂鶴を世界で初めて人工孵化に成功するまでの苦労を番組では表現できなかかった苦労話をたくさん顕わしてしている。そしてもっと苦労したのは、親鳥代わりに人間が孵化したヒナを育てることに挑んだことである。本の中では、孵化以上の様々な困難があり、鶴の生態を観察しながら失敗を糧にして、通常3カ月で幼鳥となるところを人が育てると4カ月かけて幼鳥まで生育させることで、ここでも「人口生育」に成功したとある。

 一番感動した描写はこのヒナを幼鳥まで育てる部分であった。どのように育てたのか、夜は体の脇にヒナを置いて一緒に寝るのである。ある温度下に置かなければならなので人間の体温を利用したことになる。小さなヒナを深寝して潰してしまった失敗談もでてくる。そして、ヒナが発する鳴き声や動く様子から体調の異変を素早く判断してとうとう飛行訓練ができるまでに育てることに成功した。ここで「飛行訓練」と書いたが、丹頂の雛に飛び方を教えるのは親鳥の役目なのである。そして飛ぶ訓練はある一定まで成長した段階でやらないと一生飛べなくなってしまうらしいのである。高橋さんは親鳥代わりであるから、人間がヒナに飛び方を教えたのである。この様子は番組の中でも一番感動する場面であった。高橋さんがどのようにして飛び方を教えたかを知りたい方はこの本を手にとって自分の目で確認して欲しい。ここまで人が行動すると、丹頂鶴が応えてくれる、という感動がわいてくるはずである。

 そして、自然に開放するためには、親離れをさせなければなならない。この話も感動もの。丹頂鶴の親鳥が親離れさせるためにする行動を、高橋さんは膨大な観察眼のなかで発見した〝親離れ〟の儀式を実行した様子も詳細に描写している。
 思うに、手放す際にはつらい気持ちもあると思うが、丹頂鶴は特別天然記念物でペットのように飼うことはできない。このあたりは、ペット愛好者とは全く違う感情をもったひとであることは、全編を通じて流れていることが感じ取れる。

 丹頂鶴は賢く、一夫一婦制で浮気はしないとのこと、そして受けた恩はわすれない、という実話も盛り込まれている。


鶴になった老人    丹頂鶴の恩返し

鶴になった老人 丹頂鶴の恩返し

  • 作者: 高橋 良治
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/05/11
  • メディア: 単行本


◇内容(「BOOK」データベースより)
丹頂鶴の保護に人生を捧げた老人の物語。鶴の家族は生き方までも教えてくれる。夫婦のこと、子育てのこと、そして看取りのこと。生き方を考えるノンフィクション。




鶴になったおじさん (わたしのノンフィクション)

鶴になったおじさん (わたしのノンフィクション)

  • 作者: 高橋 良治
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1988/12
  • メディア: 単行本






「ゲゲゲの女房」〝松下奈緒〟ピアノ演奏家としての最新本、最新CD  [人]

 最近の松下奈緒はますます活躍の場を広げている。ピアノ演奏家という肩書に偽りがなく、アーティストとしての立場での最新刊行本と最新発売のCDを紹介する。
 本の読後感想は後日掲載予定。


ショパン、私の恋人 Chopin,be my love!    ~松下奈緒 ショパン、私の恋人~

ショパン、私の恋人 Chopin,be my love! ~松下奈緒 ショパン、私の恋人~

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 角川マーケティング(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/10/23
  • メディア: 単行本


◇内容(「BOOK」データベースより)
ドラマティックな愛に生き、不滅の名曲を生み出した“ピアノの詩人”ショパン。そして、そんなショパンに激しい愛をぶつけた、男装の麗人、サンド。200年経た現在でも、広く愛される、数多の名曲が生まれた背景にあったものは一体何だったのか―?生誕200年を迎えるショパンと、その恋人である男装の麗人、ジョルジュ・サンドの愛の軌跡を、女優でありピアニストである松下奈緒さんが辿る旅に出る―BS日テレ10周年特別番組「松下奈緒ショパン、私の恋人。―」を完全書籍化。番組と連動した内容はもちろん、書籍ならではの切り口で名曲が生まれた背景や史実にも迫り、また、スペイン、フランスへのガイドブックの要素も含めた一冊。



松下奈緒 2011年 カレンダー

松下奈緒 2011年 カレンダー

  • 作者: トライエックス
  • 出版社/メーカー: 株式会社 ハゴロモ
  • 発売日: 2010/12/01
  • メディア: カレンダー


◇内容紹介
◆サイズ:30cm×30cm ◆表紙+裏表紙+6枚 NHK朝の連続ドラマ小説「げげげの女房」をはじめ、女優・アーティストとして多方面で活躍する松下奈緒の素顔が見える、魅力満載のカレンダー。
2011年度版はオール海外ロケで撮影された、彼女の魅力が最大限に引き出された素敵な仕上がりとなっています!
PPケース組立式で、卓上としても壁掛けとしても活用できます!
※商品の画像はイメージです。実際の商品とは異なる場合がございます。予めご了承ください。



Scene25 ~Best of Nao Matsushita

Scene25 ~Best of Nao Matsushita

  • アーティスト: 松下奈緒,松下奈緒×NAOTO×松谷卓
  • 出版社/メーカー: ERJ
  • 発売日: 2010/09/22
  • メディア: CD


◇内容紹介
25歳の松下奈緒の魅力がすべて詰まった初のベストアルバム!
NHK朝のテレビ小説「ゲゲゲの女房」ヒロインとして、国民的「朝の顔」となった松下奈緒。ピアニストとして2006年にデビュー以来、近作が4枚目のアルバムとなる。タイトルの「Scene25 ~Best of Nao Matsushita」が示すように、「25歳の松下奈緒の魅力がすべて詰まった初のベストアルバム」となっている。「ゲゲゲの女房」からインスパイアされて制作した「ゲゲゲの女房組曲」、日テレ「京都 心の都へ」のために制作された「旅人のテーマ」、「f」(SONY VAIO 2008年CM曲)、に加え、いきものがかり「ありがとう」をピアノでカバー。さらにMBS「ちちんぷいぷい」より「明日の空」をピアノ曲でカバーとまさにベスト盤な内容。

◆「f」SONY VAIO 2008年CM曲
◆「ありがとう」ゲゲゲの女房主題歌のピアノカバー
◆「明日の空」ちちんぷいぷい楽曲
◆日テレ「京都 心の旅」


松下奈緒フォトブック「Laugh&Leilani」

松下奈緒フォトブック「Laugh&Leilani」

  • 作者: 細野 晋司
  • 出版社/メーカー: ワニブックス
  • 発売日: 2010/01/24
  • メディア: 大型本


◇内容紹介
3月スタートのNHK朝の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』に主演が決定。女優として、そして自ら作曲も手がける1アーティストとして、現在活躍を続ける松下奈緒のパーソナルフォトブック。ハワイの美しい風景のなかで撮り下ろしたポートレートは、普段の飾らない魅力を写し出し、今までみたことのないようなカジュアルでナチュラルな“素顔”が数々収録されています。また、仕事のこと、プライベートのこと、音楽のこと。24歳の女性として語ったロングインタビューも掲載。今の松下奈緒のすべてを網羅した1冊です。



ゲゲゲの女房 完全版 DVD-BOX1

ゲゲゲの女房 完全版 DVD-BOX1

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • メディア: DVD



ゲゲゲの女房 完全版 DVD - BOX 2

ゲゲゲの女房 完全版 DVD - BOX 2

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • メディア: DVD



ゲゲゲの女房 完全版 DVD-BOX3(完)

ゲゲゲの女房 完全版 DVD-BOX3(完)

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • メディア: DVD



りんごが教えてくれたこと-木村秋則 奇蹟のリンゴ農家 [人]

 木村秋則さんは、リンゴ農家である。ただのリンゴ農家ではない。「自然栽培」-肥料、農薬を使用しない栽培方法、でリンゴ栽培を成功させた人である。通常、リンゴは多くの肥料、農薬を施して、収穫する果物である。その栽培方法の常識を覆した人である。この「肥料、農薬栽培」から「自然栽培」までの数々の失敗話から「自然栽培」成功へと導いた、切羽詰まった状況でつかんだきっかけの話が綴られている。

 この木村さんのリンゴ栽培の話は、NHKで以前放送していた「プロフェッショナル仕事の流儀」の中で紹介された。放送後、あまりにも反響が大きいため、何度も再放送された番組である。そして、木村さんに関する本が出版され、本屋さんにならぶこととなった。これはその中の1冊である。

 番組の中でも紹介されていたが、木村さんのリンゴは、皮を剝いたままほうっておいても腐らず、ただ萎びていくという。奇蹟のリンゴと呼ばれる所以であり、仕事そのものが、奇蹟のリンゴづくりと呼ばれている。

 そして販売方法もユニーク、通販による直接販売らしい。しかしこの奇蹟の「プレミアムりんご」であっても価格は普通のリンゴとほぼ同じ価格であるため、予約が殺到し、手元に届けられるのは何年も先らしい。

 環境問題が叫ばれる昨今、木村さんの自然栽培農法は、全国から引っ張りだこである。農業を喰いものにしてきた、肥料・農薬メーカーやこれらメーカーと手組んできた農協、国の農業政策へのアンチテーゼでもある。ところが、本に書かれている内容は、過激な表現は一切なく、木村さんの人柄あふれる文章に妙に納得してしまうのである。

 家庭菜園で何かを栽培している方には絶対参考に本である。木村さんは、リンゴでの成功の前に、野菜、米で実証済みの栽培方法であることを明かしているからである。

 一度でいいから、木村さんのリンゴを食してみたいものである。

 


リンゴが教えてくれたこと (日経プレミアシリーズ 46)

リンゴが教えてくれたこと (日経プレミアシリーズ 46)

  • 作者: 木村 秋則
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2009/05/09
  • メディア: 新書



奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録

  • 作者: 石川 拓治
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2008/07
  • メディア: 単行本




プロフェッショナル 仕事の流儀〈12〉

プロフェッショナル 仕事の流儀〈12〉

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2007/05
  • メディア: 単行本



この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。